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今から遡る事ウン年前の……
むかしむかしのお話。
砂肝よりも、タバコと珈琲が好きだった私が成人を迎えた
とある夏の始まり。
母ちゃんが営む焼肉屋の厨房で、自家製秘伝ダレの仕込みをしていたタレ職人の私の元に、1本の
電話が掛かってきました。
着信:おみそ
「なんじゃい」
私のタレ作りに水を差す不届き者のおみそ(腐れ縁・♀)に舌打ちをしながら電話を受けると、おみそが甲高い声で興奮しながら、こんな事を言い出しました。
「葉月!!今夜、大阪いくべ!!」
「無理。忙しい。」
凄まじい温度差で、おみその誘いを断り電話を切る私。何の話かと思いきや、大阪いくべだと?
ヒマな奴め。とかなんとか思いながら、タレ作りに勤しむ私。
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