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「あの…すいません」
「はい?」
近くで補充をしてる店員に声を掛ける。
こーゆうのって、店先に並んでなくても在庫が店の裏に残ってる~とかよくきくよな?
店頭に無くても、それを貰えればいい。そう思って声を掛けた。
「ここにいつもある求人誌って、在庫まだありますか?」
「あらぁ?おかしいわね…さっき補充したばかりなのに。すみません、すぐ取ってきますから!」
補充したばかりなのにすぐ空?
いつも余ってるとばかり思ってたが、何気に出てるんだな…。
パタパタと裏へ消えていく店員を見送り、俺は適当に店内を歩き始めた。
丁度肉まんが蒸しあがった所らしく、店員の機械的なセールストークが店内に響く。
肉まんから肉汁が溢れ出るポップを見て、俺の腹の音が響いた。
そういや、昼食ってねぇや…。
財布をゴソゴソさせて中身を確認すると、入っていたのは
「…じゅうごえん」
一気にひもじくなった気分だ。
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