終わりと思ったら始まりで

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――。 コンビニ後にしてからの俺は、惨めだった。 あの後も色々社員募集の張り紙を見つけては飛び込みで面接を申し込んでも、全員俺をガキ扱いだ。 ”高校生のお遊びに付き合うほど暇じゃない” 俺がどんなに遊びでなく真剣だと訴えても、まともに取り合ってくれる所はなかった。 仕事は見つからない、面接も馬鹿にされて門前払い、しまいにゃ就活必須アイテム求人誌まで手に入らない…。 「チクショウっ!!」 苛立たしさから、足元に転がっていた缶を思いっきり蹴り上げる。 乾いた音と共に、暗闇に吸い込まれた空き缶の行く先は公園。 “ガンッ” 『いってぇ!!』 鈍い音と共に、缶が消えた公園から人の声が上がった。
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