終わりと思ったら始まりで

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思いがけず声が聞こえてきたもんだから、慌てて公園の中へと走っていくと、いかにも悪ぶってますといった風な男が数人たむろっていた。 その内の一人が頭をさすりながら、怒りの表情で缶を握っている …ちっとヤバい状況か? とりあえず男達に近づいていくと、ギロっと睨まれる。 「んだよてめぇ」 「あ~…その、わりぃ。それ俺が蹴ったやつなんだわ」 「あ゛ぁん!?」 男達が一気に殺気立ち、一瞬で取り囲まれた。 まぁ何もしてないのに、突然頭に缶ブチ当てられたら怒るよなぁ。 抵抗はしないという意味を込めて両手を上げる。 「本当に悪かったな。わざとじゃなかったんだけどよ」 「わざとじゃなきゃ、人様の頭にこんなことしていーと思ってんのかよ!?」 「謝って済むならケーサツはいらねぇよなぁ!?」 「こりゃー慰謝料沢山もらわねーとわりにあわねーな」
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