終わりと思ったら始まりで

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「お父さん、お母さん・・・。僕はダメなヤツです。どうしようもないやつです。くそったれのみそっかすのアンポンタンです。むしろゴミです。本当に生きているのが申し訳ないくらい最低なヤツなんです。頭に血が上って暁を引っ叩くなんて・・・絶対痛かったですよ。結構強く叩いちゃったし、頬赤くなってたし。俺馬鹿だし。もしかして口の中切っちゃって、そこから黴菌が入ってそれで暁が不治の病に冒されるなんてことになってたりしたら・・・俺もう生きていけないです!!暁にも、お父さんお母さんにも申し訳なくって顔向けできません。もしそうなったら、腹かっさばいて自害します。それで暁に健康だけは世界ランク上位に入る俺の身体全部渡して、長生きしてもらいます。ああー!!でも、そうしたら臓器に傷がついちゃうから移植出来ないですね・・・じゃぁ、思いっきり豆腐の角に頭をぶつければ五体満足な移植体に・・・でも俺石頭だから果たして豆腐で死ねるかどうか・・・。それよりもなによりも、俺・・・俺・・・暁に嫌われたらそれだけで死ぬーーーー!!!うおーんっっっ!!あ゛ーぎーら゛ぁぁぁぁぁ~~~!!」 "ドゴッ!!" 「やかましいぞ馬鹿兄貴!!朝っぱらから人の名前大声で叫んでんじゃねぇよ!鬱陶しいうえに近所迷惑だ!!」 兄貴が俺の蹴りで、仏壇に思いっきりめり込んだ。 デジャビュってやつか?つい最近こんなやり取りをしたばかりのような気がする。 しかし家に帰ってみりゃ、兄貴が酒にでも酔ってんのかというレベルで泣きながら仏壇の前で意味不明な事をずーっと呟いてるし、あまつさえ俺の名前を大音量で叫ばれたら、蹴り倒されても文句は言えないよな?
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