終わりと思ったら始まりで

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「思い出せねぇ」 「そうかー。まぁよくあることだな!思い出す時思い出せれば思い出すさ」 よく分からん3段活用を言って、能天気に笑う兄貴。 熱のせいかツッコむ気力もなく、冷ややかな視線だけ送る。 だけどそんなのに気づくような兄貴じゃあない。 ニッコニッコと笑いながら、じぃ~っと俺の顔を覗き込んできやがる。 「…近ぇんだけど」 「いつも暁の傍に。それが俺だ!!」 こいつのこの無駄に爽やかなところが、熱を上げる最大の原因だと思うのは俺だけか?
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