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“ジリリリリリリ…!!”
けたたましい音が、静かな朝に鳴り響く。
すでに起きていた、というか眠れずにいた俺は目覚ましのスイッチを切る。
―親父達が死んで1週間。
昨日慌ただしくも、初七日を終えた。
あれからずっと、俺は夢を見ているような感覚でいた。
何をしても現実味がなく、眠る度、目が覚める度にあぁ、まだ夢の中かと錯覚する。
だからってわけじゃないが、2人が死んだって実感が未だわかない。
今も下に降りたら、いつもみたいにバカやってそうな気がしてならないんだ。
でも気がするってだけで、実際そんなことは起きないわけだけどな。
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