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「一応服飾関係の仕事をしてるんですけどね。専門的すぎて色々ズレてないかがちょっと心配で」
「へえ、なんの仕事ですか?」
予想外だ。
てっきりいいとこのお嬢様で、なにもせずに過ごしているのかと思った。
それより、俺と一つしか変わらないのに既に仕事をしているということも驚きだ。
俺の質問に彼女は少しだけまごついてから、恥ずかしそうに答える。
「デザイン、です」
「おー、凄い! 服のですか?」
その若さで既にそんな仕事をしているなんて、きっと才能があるんだろう。
素直にこの人は凄いと思った。
「あのー……私は、ウェディングドレスの……私の家の人ってみんなそうで、結婚式関係のもののデザインばっかりやってるんですよ」
「素敵なお仕事じゃないですか。いいと思いますよ」
「……私はこんなんですから、着る機会ないと思いますけどね」
……あ。やばい。地雷踏んだ? 俺。
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