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「優飛君も…イメチェンしませんか?」
太一が突然尋ねる。
「えっ?…いや、俺はいいよ……」
「そうですか?優飛君ならきっとカッコよくなると思うんですが…
それに外見が変わっただけで、こうも周りの反応が変わるのは人間の深層心理を読むのに、いい研究材料になります」
「あははは…」
太一の不気味な雰囲気に呑まれる優飛は、苦笑いしかできない。
研究って何してんだよ?
太一は何目指してんだか――…
「おぃーす!」
「おはよう」
「おはようございます」
そんな中、朝からテンションの高い蓮がやってきた。
「なぁ~優飛~…
いや、弟よ!早く和葉さんに会わせてくれよ~」
蓮は会ってすぐに優飛に懇願の声をあげる。
「嫌だよ!…ていうか、弟って何だよ!」
「そりゃあ~将来俺と和葉さんが結婚したら、優飛は俺の弟になるわけだから…」
蓮は和葉と会って以来、何かと優飛に色々なお願いを繰り返す。
まだ一つも叶えてはいないが。
蓮よ…妄想しすぎだよ…
ありえないから――…
優飛は蓮を哀れむように見て、それからの質問には全てスルーした。
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