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「なっ…!」
――がばっ
ほとんど反射的に上半身を起きあがらせる。
「………」
辺りを見回すと、ここは俺の部屋でベッドにいた。
…さっきの恵の告白はどうやら夢だったみたいだ。
そりゃそうだよな…あの恵がね。
でも、夢の内容は今でもはっきりと覚えている。
実の妹に告白された夢とか……俺って欲求不満なのかな…
「ハア…」
―バンっ
俺がため息をついたのとほぼ同時で、部屋のドアが何者かによって勢い良く開けられた。
「お兄ちゃん。おはよう」
そいつは屈託のない可愛らしい笑顔を寝起きで頭がボサボサの俺に向け、そう言った。
…まあ、妹なのだが。
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