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Ⅴ
ガチャ。
玄関の開く音で優太は目が覚めた。
眠い目をこすりながら起きあがるとママが目の前に立っていた。
ものすごく怒っている。
「ママ?」
「あんた先生にお母さんの悪口言ったでしょ」
「えっ?ぼくママの悪口なんて言ってないよ?」
優太はなぜママが怒っているのかわけがわからなかった。
「とぼけんじゃないわよ!」
パシンと優太の頬が赤く染まる。
「あんたはそうやっていつも私を苦しめてるんでしょ!もうッいい加減にしてよッ!」
「ごめんなさい!もうしませんっ!」
「うるさいっ!」
優太は体を小さく丸めて泣きながらママに謝った。
きっとぼくが言ったことを先生がまちがえてきいちゃったんだ。
だってぼくはママが大すきだから悪口なんて言うはずがないもん。
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