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『―ちゃん、僕…』
公園だろうか、砂場で仲良く男の子と女の子が遊んでいる
黄色い幼稚園の帽子を被っているから年は4、5才だろう
さっきからこの男の子、そこまでは言葉を発するのだがそれ以降は黙り込んでしまう
そのため女の子もきょとんと不思議そうな顔をしている
男の子は何かを決心したのか立ち上がり女の子に話しかけた
『―ちゃん、僕…―ちゃんのことが好きなんだ!!』
男の子は言ったことを後悔しているのか、それとも単に恥ずかしいだけなのか下を向いてしまった
女の子もいきなりの告白に戸惑っているのか黙ったままでいる
しかし沈黙もつかの間、女の子は笑顔でこう言った
『私も―君のこと好きだよ!!』
それを聞いた男の子はまるで花が咲くかのように下を向いていた顔が徐々に上がり満開の笑顔となった
そして2人は距離を縮め唇と唇との距離は0となった
『私、大きくなったら―君のお嫁さんになる。』
『僕も―ちゃんをお嫁さんにするよ』
また2人の距離は0となった
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