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「いいじゃん!!それじゃ今日から2人ともその呼び方な!?」
はっ!?勝手に決めんなよ!!
"柚葉"って呼んで"虹河さん"なんて呼ばれたら恥ずかしすぎて俺の体がもたねぇよ
「それは無理だろ!?」
「じゃ虹河は結婚してからも高峯さんって呼ぶのか??結婚したら柚葉ちゃんは橘に名字替わるんたぜ!?」
「そんときは名前で呼ぶだろ。慶の言うように名字替わるからな。」
だいたい結婚してから名字で呼び合う夫婦っているのかよ
いるとしたら離婚危機の夫婦ぐらいだろ
「だろ!?なら今から練習しとけばいいじゃん♪」
練習か…言われてみれば確かに今から免疫つけといた方がいいかもしれないな…
結婚してからじゃ手遅れな気がする…
なんか仕事とか手に着かなそうだもん…
それによく考えてみるといずれ親たちに強引に名前で呼ばされそうだしな
「俺はそれでいいけど高峯さんは大丈夫??」
「はい、橘君が大丈夫なら。」
という訳で俺たちは名前で呼び合うようになった
*―――――――――――――*
「慶君1000円払ったんだからちゃんと2人を名前で呼ばせるようにするのよ。」
「任せて下さいおばさん。この1000円に誓って必ず。」
このやり取りは今朝の出来事
結局は佐絵の入れ知恵であり、実は慶でも許婚の意味を知っていたのだが佐絵の考えで許婚の意味を知らないふりをしていたのだった
そして虹河と柚葉はこのやり取りを永遠に知ることは無かった
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