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彼女はとことこと控えめに歩きながら黒板の前に立った
「高峯柚葉(タカミネユズハ)といいます。幼少のころこの町に住んでいました。どうぞよろしくお願いします。」
彼女、高峯さんは深々と頭を下げてそう言った
こりゃ礼儀正しくて性格も問題無しか
「うぉぉマジ可愛い。」
「高峯さんのタイプって??」
「ていうか彼氏いるの??」
「えっ??…えっと…」
出た出た転校生お決まりの質問攻め
高峯さんも可哀想だな、あっちこっちから飛んでくる質問にあたふたしてるよ
まあ、高峯さんが可愛いからここまで質問が飛んでくるんだろうけど
「はいはい、柚葉ちゃん!!このクラスの中だったら柚葉ちゃんは誰が1番タイプ??」
おいおいテンション高くてうるさいのはもう気にしねぇけどさ、初対面の人にその質問はどうかと思うんだけど
「え、えっとですね…。」
高峯さん困った顔してるのに答えようとしてるよ…
ほんとに高峯さん優しいんだな
「おい、慶やめろよ。高峯さん困ってるじゃん。」
「んだよ、虹河だけいい顔見せやがってよ~。ずりぃぞ。」
「いや、虹河の意見は正しいぞ。お前らあまりにも私情が絡みすぎだ。そういうことはこれからの生活で理解すればいいだろう。」
うん、コバちゃんの言うとおりだ
そんなに焦ったってしょうがないだろ
コバちゃんも言ってたけどこれから長い生活を一緒に送るんだからその中で高峯さんを理解すればいいんだし
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