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「ねぇ、教えるの上手だね」
海幸は左手で頬杖を突きながらどこか色っぽくそう言った。
隣り合って改めて見てみるとよくわかるが、海幸の水着姿はとても魅力的だった。一繋がりのワンピース型の水着が身体のラインを引き立たせる。
視線に気づいたのか、海幸はそっと胸を手で隠した。
「エッチ。何じろじろ見てるのも~」と、いいながらもどこか嬉しそうだ。
再び頬杖をつきながら、語り始める海幸。
「私ね。昔、海で溺れたことがあるみたいなの」
みたい?
「はっきりとは覚えてないんだけど、何回も夢に見るんだ。苦しくて苦しくて。体は自由なのに、どうしても浮かび上がることができないの」
海幸は俺を見て微笑んだ。
「だから今日はありがとう。私、これでもう大丈夫だよ」
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