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大体殴り飛ばして、屋上からお姫様抱っこでここに連れてきてる間中起きないって…
どれだけなんだよ。
いや…1回起きた…のか?
階段を降りていた時に、
『………ん……う…が………?』
寝惚けているのか焦点の合わない薄茶色い瞳が、長い睫毛の間から覗くから…
思わずキスしたくなるのを堪えた俺は、偉いと思う。
『やっと起きたのか?屋上で寝るなといつも言ってるだろう?』
『……りゅ……がぁ…』
甘えるように俺の胸元に顔を埋めてシャツを掴む凛に、心臓が飛び出るんじゃないかというぐらい…
柄にもなく内心焦っていて…
階段から落ちるかと思った。
柔らかい蜂蜜色の髪が俺の顔に触れ、
気づくと規則正しい寝息が聞こえた時は、思わず苦笑したが。
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