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似てるけど…
明らかに人違いだった。
凛は透けるような白い肌によく似合う長い蜂蜜色の髪を一つに縛り、眼鏡の奥の瞳は優しそうな薄茶色だった。
いきなり肩を掴んで呼び止めといて、突然黙り込んだ俺を不思議そうに見ていたが…
ふっと微笑んだ。
『はじめまして。僕は藤咲 凛といいます』
その微笑みはまるで天使のようなのに、声色は艶かしく身体が痺れた。
………一目惚れだった。
凛の微笑みをみた周りの生徒は息をのみ、
真っ赤な顔をして慌てて前屈みになっていた。
まぁ、俺も例外ではないんだけど。
柄にもなく少し頬を赤くした俺に、こともあろうか…
不思議そうに首を傾げる始末。
案の定…
慌ててトイレへと走る奴や、体育館は気絶者続出、鼻血の海と化した。
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