3人が本棚に入れています
本棚に追加
「矢山さんも授業中寝るんだね。」
授業が終わり一ノ瀬君が話し掛けてきた。
爽やか過ぎる笑顔が眩しい。
だから、モテるのか。
「英文読解とか苦手なんだよね。
さっきはありがとう、一ノ瀬君。」
「へー、矢山さん頭いいから
寝るなんて意外な一面。
寝顔もかわいかったよ。」
ニコニコ笑いながら言ってくる。
別に嫌じゃないけど、かわいいとかスラスラ言う男は苦手だ。
「あはは、どうも。」
愛想笑いしかできない。
「ねぇ、俺、みんなから邦って呼ばれてんだ。
一ノ瀬君じゃなくて、邦って呼んでよ。」
「え…あ、うん。気が向いたら。」
「気が向いたらかよ。
連れないなぁ。
まぁ、そこがいいんだけど。
じゃあさ、俺、
「たぁまきぃーーーー!!!!」
ぶっちゃけ一ノ瀬君との対話に困っていたら
侑也が廊下から私の名前を呼んでいた。
助かった…。
「ちょっと、ゴメンね。」
そそくさとドアへ向かう。
最初のコメントを投稿しよう!