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みんな泣きながら、最後に挨拶をして
更衣室に向かっていた。
私はマネージャーなので監督と一緒にいた。
監督は、見た目がものすごく毛深いので
みんなから熊と呼ばれている。
性格はあんまり好きではなかったが
今思うといい監督だった。
「監督…………侑也大丈夫ですかね?」
私は熊に話しかけた。
「………。」
無言だ。
この口数の少なさも熊っぽい。
「彼なら……
あっちの外にいたよ。」
口が見えないほど茂った髭から
声が聞こえた。
熊は斜め右を指している。
アバウトだな…。
「ありがとうございます。
ちょっと行ってきますね。」
「……………うん。」
私はとりあえず、外に出て、右方面を探すことにした。
さっきから言ってる、侑也は
最後のゴールを外した選手で
佐上 侑也(さがみ ゆうや)という。
赤茶色の坊主に近い短髪で、
猿っぽい。
小学校からの腐れ縁で
高校まで一緒だ。
クラスはあんまり一緒になったことないが
私も中学はバスケ部に入ってたから、
同じ部活同士で仲が良かった
大切な友達だ。
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