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「う…うん。」
侑也は受け取り、
躊躇いながら口を付けた。
「うわー、間接キスー!」
「ごほっ!」
私が冷やかしたら、顔を真っ赤にして吹き出した。
「お前、小学生かよ!」
タオルで口を拭きながら、私に言ってくる。
「侑也おもしろいんだもん。
冗談だから、飲んでいいよ。」
「いいし!」
いじけたらしい。
侑也そっぽを向いた。
二人の間に沈黙が流れる。
「司藤のやつ、終わった後、
俺に泣きながらありがとうって言ってきたんだ。」
不意に口を開いた侑也。
「俺さ、司藤からパスもらった時、
ビビってすぐシュートできなかったんだよね。
"外したらどうしよう”って。
もしあの時すぐシュートしとけば……
俺らは………勝て……か…て」
侑也は嗚咽を漏らした。
背中が寂しい。
私は黙ってその背中を摩る。
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