3人が本棚に入れています
本棚に追加
「あいつ…………
絶対IH行くって、髪切って…
誰よりも頑張ってたのに…
俺は………」
一言一言、侑也が話す言葉に
私の目からも涙が出てきた。
「憲や康太とか
みんな、俺のせいじゃないって
言ってくれたけど……
俺は…
俺は最後の最後で自分を信じれなかった…。
最悪だよ…………。」
侑也……。
どんどん顔をうずめて、
小さくなっていく侑也の背中を抱きしめた。
「侑也は頑張ったよ!」
こんな言葉は無意味だって、わかってた。
でも、
今の私はこれしか言えなかった。
そして、私たちはそのまま泣き続けた。
気の済むまで。
バスケのIHは早い。
野球とかラグビーとかあんなに遅くまであるのに、
もう終わっちゃうなんて………。
しばらくして、
チームのみんなが私たちを迎えにきた。
泣き腫らした目を見て、みんなから笑われたが
逆に良かったのかもしれない。
気まずくならず、侑也は自然にみんなと会話をしてた。
いつものようにじゃれあいながら、騒いで。
うん……よかった………。
最初のコメントを投稿しよう!