■ Ⅵ ■

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――――― 音亜N 「僅かな希望が絶望へと変わる 瞬間は、こんなにもあっけなく 来るものだと感じた時… 私はやり場のない気持ちと 沸き上がる怒りで、ミアから 渡されたソレを背後から 突き刺していた。 愛しい人の身体を貫く感覚と、 生温かいモノが私の手を 伝い滴り落ちる」 朔夜 「音…亜……ッ? な……んで…。かはっ…!!」 (よろめき、倒れる) シャロン 「きゃあぁぁああ!!! 朔夜……!?」 音亜 「…一応捨てずに持ってきたけど、こんなに早く使うことに なるとはね……」 (ボソッと悲しそうに呟く) シャロン 「音亜!?どうして…っ どうしてこんな事を…!!」 音亜 「どうして…? …だって、朔夜がシャロンを 好きになったりするから。 …シャロンに渡すくらいなら、 私が…」 シャロン 「馬鹿言わないで! それで朔夜を殺していい理由 なんかになるわけないでしょうっ?…貴女も朔夜が好きなら尚更…ッ」 音亜 「…元々はアンタがいけないんだよ。『二度』も私の気持ち 踏みにじって、また此処で 『ユーフィア』を奪って…!!」 シャロン 「な、なに…?音亜、 言ってる事がおかしいわ…。」 音亜 「…っ!!アンタが居るせいで 現世でも私は上手くいかない! なんでまたシャロンがいるの!? 昔何のために殺したのよ…っ」 - 泣き叫びながら、凶器を 両手で握りゆっくりと シャロンに近付いていく - シャロン 「やめて…っやめて音亜…!! 来ないで…ッ」 朔夜 「音、亜…っ…やめろ…!!」 (苦しそうに)
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