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もう少しで駅に着くというとき、心々呂が呟いた。
「…あれ、理沙さん?」
「えっ?…あ、ほんとだ」
向かいの歩道にある自動販売機で飲み物を買っている様子の少女、理沙 佐矢花(りささやか)は、私たちのクラスメート。
性格が悪くて、ぶっちゃけ嫌われ者である。
だから私はあまり関わりたくなかった。
それはどうやら剛も同じようだ。
「あ?理沙なんてどーでもいいよ。早く行こうぜ」
「…うん」
優しい性格故に、普段から理沙にはよく話し掛けている心々呂もこれには納得したようで、名残惜しそうにしつつもまた歩きはじめた。
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