5人が本棚に入れています
本棚に追加
「はぁー、もうつきあってらんないね。心々呂だめだよ、こんなやつらと一緒にいちゃ」
理沙が心々呂の手を引っ張る。
「え…あの……っ」
「やめなって、心々呂嫌がってんじゃん」
「嫌がってなんかないわよ、ね、心々呂」
その時、さっきから戸惑っていた心々呂が口を開いた。
「……私は、皆で一緒に遊びに行きたいな。きっと楽しいよ、理沙さんも行こうよ」
その場にいた全員が驚いた。
なんでさっきまで喧嘩してたやつと一緒に?
この子は……優しすぎる。
「ちょっ、なんでそうなるんだよ?」
「ぜーったい3人のほうが楽しいよっ」
「…………」
理沙は何故か何も言わない。
「そんなこと言わないで。理沙さんもほんとは一緒に行きたいんだよ、ね?」
「……………」
嘘だー。
それならなんであんな事ばっかり言うんだろ?
ほんとに、わかんない奴。
「…はー、ったくそれなら先に言えばいいだろ、ほら行くなら早くしろよ」
「……わかった」
こうして理沙の参加が決まってしまったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!