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「どう、アリシアさん。僕達の家、homeに来ないかい? 僕達の家『希望の街』に」
予期せぬ言葉だった。
だけど、アリシアは笑った。
面白いから笑っているのではなく、ただ嬉しくて笑っているのだ。
この荒れ果てた世界で、手差し伸べてくれたから。
アリシアは差し伸ばされた手を取った。
「連れて行って、あなた達のhomeに。それから、名前、呼び捨てでいいわ」
「えぇ。一緒帰ろう、homeに。あと、名前は呼び捨てで良いぞ」
藤堂はアリシアの手を引いて起こした。
起こし終わると、手を離す。
「ありがとう。これからよろしく。藤堂」
「よろしく。アリシア」
二人は、ちゃんと向き合って握手を交わした。
数秒間握った。
その後、ぞろぞろと藤堂の仲間が現れたため、握手をする手を解いた。
藤堂の仲間が全員そろうと、homeに帰還したのだった。
ちなみに藤堂のその場にいた仲間の数は、九人だった。
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