闇の片鱗

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研究施設の調査を始めてから10日が過ぎた。 全く、何も手掛かりも掴めず、空振り。流石に、深夜の短時間に動き回っているせいかそろそろ疲れが一同溜まってきていた。 ジェス「なぁシュウ……今日はもう休みにしねー?」 マリン「同感。研究施設のリストの内、半分も回れてないけど……そろそろ一息入れないと潰れちゃうよ、コッチが」 それに関してはシュウも同意見だった。今は、ティアナも自分の仕事をしているためこのオフィスには居ないが、廊下や食堂で顔を見ると、いつもスバルが心配そうにティアナを見ていた。 シュウ「んんん……そうしたいんだがなぁ」 机に足を乗せて行儀悪く座りながら思案していると、ラインに通信が入った。 ニーナ「シュウ、出た方がいいですよ」 シュウ「ん、あぁ」 ザックス『随分とお疲れのようだね』 通信の相手はザックスだった。モニターにザックスが表示されると同時に、今度はゾーグにデータが転送された。 ニーナ「コレは?」 ザックス『追加分の情報だよ。大量にリストアップされている施設や人間、それらをもっと奥深い所まで首を突っ込んで調査してみたよ。結果、既に死亡した人間や研究所自体が活動していない、そのリストを送った。面倒だから、2つ分照合して確かめてくれ』 ニーナ「照合しますね」 マリン「私も!」 2人が急いでデータの照合を始めた。ザックスは、まだ話が終わっていないようで、通信を切らずにシュウを待っていた。 シュウ「で、頼んでおいた事はやっておいてくれたのか?」 ザックス『あぁ、随分と骨が折れたよ。だが、君の判断は間違っていないと思うね』 ジェス「え、何々?何を頼んだの?」 シュウ「後で話す。とりあえず、助かったよザックス。コレで何とかなりそうだ」
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