闇の片鱗

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シュウ「よし、コレでまずは一つ解決。ティアナ、ココの地図は?」 ティアナ「えっと……本館と別館に、それぞれ広い研究室があります」 シュウが監視カメラを切っている間に、ティアナは施設の地図を見ていた。今、3人の居る本館の一階と、ニーナ達の居る別館。それぞれに一部屋、おそらく施設の中枢であろう研究室が見つかった。 シュウ「分かった、地図のデータはニーナにも転送してくれ。シェリン、外は誰居ないな?」 シェリン「大丈夫ですー」 見張りをしていたシェリン。大丈夫と聞いたので、シュウはセキュリティルームのコンピューターを破壊するとすぐに外に出た。 向かっている中枢部分はしばらく歩く必要がある。相変わらず、施設に人の気配がしないのが不思議だったが、ティアナはさっき聞いた物音が気になっていた。 ティアナ「先生やっぱり何かいますよ……」 シュウ「と言っても、何の反応も無いしな……シェリン。お前はどうだ?」 シェリン「ん~……見張ってた時に、何かがビュンッと通り過ぎたような気がしなくも無いような」 シュウ「曖昧だな。まぁ、注意しておくか」 それから歩く事10分ほど。中枢部分に着いた。 <警備システムは起動していません、扉までは問題なく進めます> ラインがそう告げると、シュウとティアナは扉の前に張り付き、シェリンは上から入れる所を探した。 シェリン「……あ、誰か居る。マスター、人が居ますよー」 小さい窓を見つけたシェリンは、そこから覗き込んで中の様子を報告した。 シュウ「よし、一気に突入する。穏便に、そう……穏便に済ませるぞ」 ティアナ「そうですね。穏便に、ホント穏便に行きましょう」 2人はデバイスを起動。シュウはカラミティを扉へ向けた。そして、扉を壊そうとした瞬間、まだ上に居たシェリンが叫んだ。
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