*互いが互いを

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「あんなぁ…」 「う、うん…?」 急に視線を上げ、僕を睨むように。 僕はビクッとする。 「お前のために食いに出てきたの! 行くとこはお前が決めろ!!」 「ぅ……」 「あ゛」 僕の固まった体と真っ赤になった顔を見て、 結城は、しまったと口をつぐんだんだと思う。 「あぁあもう、泣くなよー」 「うー、っご、ごめんなさいぃっ」 まったく。 そう言ってまた頭をなでた。 なんですぐ泣いてしまうんだろう、 しかも場所も関係なく。 とか考えても分からないけど、 小さいとき泣いた記憶がほとんどないなって気づく。 こうして他人とも触れてこなかったなって思う。 きっと対応の仕方が分かんないだけなんだ。 「はぁ?ファミレスでいいの?」 「うん、行ったことないし…」 「そうか…? じゃぁそうするか」 とまあ、そういうことになって 目の前のよくテレビで 猫型ロボットがCMしているファミレスに入った。 すっごく久々で なんか緊張していたら、 結城に背中を叩かれ笑われた。 “ぼくら友達みたいだね” って思ったし、 言いたかったけど、 また笑われるような気がして。
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