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「俺に好きと言わせようとしているのか…?」
テーブルに置いていた眼鏡をかけ、冷たい眼差しで見てくる。
「ち、違います!」
あたしが先輩のシャツの袖を掴もうとすると、あっさり振り払われた。
慣れっこのはずなのに、胸がズキッと痛む。
涙が滲んでくるのがわかる。
やっぱり、あたしは変わっていた。
「せんぱーい…」
あたしは今にも溢れそうな涙を堪えながら、先輩を呼ぶ。
そんなあたしを見た先輩は、頭をかきながらドカッと会長席に再び座る。
この人はドSだ。
そうだ、ドS心をくすぐってたら、いつまでたっても本音が聞けない!
あたしの馬鹿…
あたしは頬を膨らませて、ソファに座った。
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