205人が本棚に入れています
本棚に追加
あたしが聞きたいのはお説教じゃなくて、先輩の気持ちなんだってば…
いい加減気づいてよ。
あたしはソファに横になった。
先輩の呼び掛けにも応じず、テーブルに置いてある花瓶をただ見つめていた。
ひまわり…あたしの好きな花。
まさかね、あたしの好きな花だから?だなんて自惚れちゃだめだよね。
「お前なぁ…」
先輩が言おうとしたのを遮り
「一億年早いんでしょ?」
どこか得意気に言うあたしを見て、先輩は溜め息混じりの舌打ちをついた。
生徒会長の小池蒼也先輩は、皆から完璧王子様って呼ばれてるのに、あたしには冷たい。
まぁ、皆が知らない先輩を知ってるのは、それだけで優越感はあるけど。
あたしだけに見せる優しさなんて、今まで感じたこともない。
プライドなんて関係なしで、一回ぐらい…好きって言ってくれたっていいでしょ?
最初のコメントを投稿しよう!