205人が本棚に入れています
本棚に追加
どんなひどいこと言われるんだろう。
あたしは、振られる前提で、それを受け止める覚悟をしていた。
｢一年生だよね？｣
｢はい！…んンッ！？｣
先輩の問いに、顔を上げた瞬間、視界が暗くなった。
チュッとリップ音を鳴らして離れた唇は、次第と熱くなっていく。
頭の中は真っ白で、きっと顔は真っ赤で、何がなんだかわからずに混乱してた私を見て、先輩はクククッと笑う。
｢初めてなんだ？
遊びがいがあるな｣
私の髪を優しく掴み、キスを落とす。
髪に心臓があるかのように、ドクンッドクンッと感じる。
｢こ、こういうことを平気でする人だとは思ってませんでした…！！｣
｢こういうことって？｣
意地悪な笑みを浮かべた先輩は、あたしの腰に手を回して、引き寄せる。
あたしは胸板に手を置いて、距離を保った。
最初のコメントを投稿しよう！