序章

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「従姉妹の華苑ちゃんの天宮一族に、響くんの玖呀一族、桔梗くんの八神一族、月護一族、芹澤一族、黒楪一族。玻桜一族を除いた一族全てとは行かないけど、玻桜以外の一族の若君や姫君は来るって聞いたよ」  指をおり記憶をたどりながら蒼陽は言うのである。 『自分が見せ物と言う自覚はないのな……。』  内心でそんな事を思う王覇をよそに蒼陽はその未来が決まる占いとやらで着る衣装相手に唸っていた。 「こっちも良いんだけどな…。そっちはなんか地味だしなぁ……。」 「衣装選びなどどうでもいいと思うのは私だけか。」 「えー、大事だよ女の子だもん。いつでも気に入った服着たいじゃない。」  王覇が口に出した呟きすらも蒼陽は会話に変えてしまう。  ある意味で現在進行形で特技化している状態だ。 「なんやえらく時間かけてはりますなぁ、蒼陽。」 「久しぶり、華苑ちゃんっ!」  従姉妹が来ても、衣装選びでちっとも気づいていなかった蒼陽だが、感動の再会の如く抱き合って久しぶりの会話を楽しんでいる。  ちなみに王覇は華苑が来ると同時に"境界の狭間"と呼ばれる空間に姿を消していた。
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