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「一族に知られてはまずいだろうから"封印"をする事を薦めるぞ、蒼陽。」
黙っているからと王覇は無言で伝える。
蒼陽にはそれが良いと王覇は内心で思案する。
もし自分の考えが当たっていたらその禁忌の力は邪魔になり、蒼陽を苦しめる事になる。
そうなればきっと……………。
内心で考えを巡らせていた王覇は蒼陽が発言した事で現実へと引き戻される。
「じゃあ術式を組み上げて封印しないとね。王覇、手伝ってくれる…?」
「もちろん。玻桜一族に召喚された身だからと言うわけじゃなく、蒼陽の頼みだからな。」
玻桜一族に伝わる鏡を手にし、王覇は蒼陽から離れる。
蒼陽は術式を組み上げていくので話す事は出来ない。
王覇も鏡を構え、補助していく。
術式が組み上がり、蒼陽は疲れが出たのか休んでいる。
蒼陽の従姉妹や他の言霊使いの一族も来ると聞いている。
「蒼陽は見せ物か……。」
蒼陽に聞こえないようにそっと呟く王覇だった。
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