第一章

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「失礼しまーす」  二回三回ノックをした後風助はできるだけ静かに入った。 中では生徒の質問に答える教師、コンビニのパンにかぶりつきながら仕事をしている教師、次の授業の準備をしている教師など忙しく動き回っていた。  そんな中で暇そうにしていた教師を見つけると風助はまっすぐに向かって行った。 「おい、ナマケモノ」  風助は目の前のとても暇そうにしたぼさぼさの髪の教師に呼びかける。 「何だ、寝小便垂れ」  くわえ煙草に眠たそうな眼、風助は見るたびによくこんな野郎が教師になれたものだと疑問に思う。 「今はもうしてないんだからもうその呼び方やめろよな……んで?何の用なんだよ?晃(あきら)兄ちゃん」
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