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「でもな」
少し愁いを帯びた瞳で中空を見上げる。
「うん?」
「結構俺だって辛いんだぜ?」
「何で?」
「そりゃ……な……」
「何だよ?」
そう聞いた途端ふっと表情が変化する。
「たまには下を見て見たいって気分もあるじゃん?」
「なんだそりゃ?」
「いや~やっぱり人間一回は底辺を這いつくばった方がいいかと思って」
「何でお前がこの学校に来たのかつくづく疑問に思うよ」
そう言って風助は教室の扉を開く。
「あ」
京一が前を指さしながら呆けた声を出す。
「ん?うおっ!」
「きゃあ!」
風助はその声に反応はできたものの反応した時には誰かと正面からぶつかってしまい尻もちをついてしまった。
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