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「ひぃっ!」
スーツの男は来るべき痛みに恐れをなし目を瞑った。
しかしその痛みはいつまで堪えてもやってこなかった。
「一体何が……」
男は恐る恐る目を開ける。
そこには……
「この腐れ男ども!恥を知りないさい!このゲス!クズ!社会のゴミ!」
先ほどまで自分を脅していた二人を、足蹴にしながら暴言の限りを吐き散らす金色のポニーテールを揺らす少女がいた。
「あんたたち!」
「うぐっ!」
バンダナ男の腹に蹴りを一発。
「みたいなのが!」
「がほぉ!」
ガムを噛んでいた男の顎を蹴りつける。
「いるから!」
「げぼぉ!」
バンダナ男にもう一度蹴りを入れる。
「この街はいつまで経ってもよくならないのよ!」
少女は最後にそう叫ぶと『掌から雷を放出した』。
「あばばばばばばばばばば!!!!!」
その電撃をもろに食らった二人は体の至る所から煙を出して倒れた。
「ふぅ……疲れた。あ」
そう言って少女はスーツの男の方に振りかえる。
サングラス越しだったが、その顔は何故か満足感にあふれていた。
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