プロローグ

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初デートで行った遊園地が映り、初めてキスをした夜景が一望できる丘が広がった。 プラネタリウムや水族館、動物園、彼のアパート、いつも手を繋いで散歩をしたこの並木道。 思い出の場所ばかり出るのが少し可笑しくなった。 まだ意識があるのが自覚でき思いきって眼を開けると、雨が降っていることに気づいたと同時に、雨に気付かない程感覚が無くなっている自分に気付かされた。 「開けるんじゃなかった」 彼女はポツリと呟くと、再び瞼の奥の彼を探した。
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