1.はじまり

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 教室内での会話にしては声が大きいかもしれないが、気にしない。何せお昼休みだ。騒がなくてどうする?   しかし、やっぱり私だけ貰われ子だってことか。母さんも義姉さんも姉さんも、そして妹も私に妙に優しい。  いや、妹は憎たらしいが。  ああ私は旅に出よう。  そして水戸の光圀さんみたいに世直ししていくんだ。人助けをしてたら、きっとこの平坦な胸部も柔らかく豊満になるさ。  衛藤黄門みたいな感じだな。  しかしながらブロークンハーツ。あれ、胸って英語でなんと言うんだったか。  目がかすんで前が見えない。あと未来も見えない。 「ああほらちがや、泣かないのー」 「泣いてないからな、泣いてないんだからな! ――まずBを目指すぞ」
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