5人が本棚に入れています
本棚に追加
光の道を歩きながら私はさっきの少年の言葉について考えた。
『あんたが白うさぎか』
彼は私にそう言った。
そして
『アリスは白うさぎを追ってやってくる』
と。
白うさぎとアリス…
昔家にあった絵本を思い出す。
不思議の国のアリス。
大好きだったから何度もお母さんに読んでもらったことを覚えてる。
深い深いうさぎ穴。
私を飲んでという小瓶に、私を食べてというケーキ。
それから喋るお花に物知りなイモムシ。
可笑しな双子がいて、
帽子屋さんとうさぎとねずみがお誕生日じゃない日を祝ってお茶会。
首をはねよ!っていうハートの女王は怖かったけど、あの夢のような世界が好きだった。
最初のコメントを投稿しよう!