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朱い空にぽつりぽつりと星の瞬き始めた帰り道。
私、有栖川 由紀は今日も委員会の仕事で居残りさせられていた。
「今日は買い物行ってご飯作ってアリアの家に持って行かなきゃいけなかったのにぃ~」
思わず独り言が漏れる。
アリアは私の友達。
2ヶ月前に私のクラスに転校してきたんだ。
事故で両親と弟さんを亡くしてしまって、おばあさんの所に住む事になったんだって。
だから家も近くて友達の私が時々ご飯作って持ってくんだ。
それで一緒に食べるの!
え?おばあさんと一緒に住んでるのになんでご飯持ってくのかって?
実は…アリアのおばあさん、体が弱くて最近ほとんど寝たきりなんだって。
「って、いったい何をさっきから一人で言っているんだ私は」
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