小説家は微笑む

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教室に行くと、時間ギリギリぐらいに来ただけに、ほぼ全員が揃っていた。 ちなみに、海とは同じクラスで、俺の後ろの席だったりする。 「みんなはえーな、来るの。」 「早くきてなにかしてんのか?」 「さぁな。でも、野口は来てねぇ。」 「あいつは遅刻だろ。毎日だから珍しいことでもない。」 「そうだな。」 野口=遅刻的な常識が最近芽生えている。 朝の会開始のチャイムとともに、野口は教室に駆け込んできた。 いかにも慌てて来ましたみたいな髪と服装。 「野口君、遅いよ。もうちょっと早く来ようねー。」 担任の女教師がいつもの口調で軽く注意していた。 野口は、すみませんといいながら自分の席についた。
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