プロローグ 日常

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『……おはよう、ございます』 『あ、おはよー』 ブラックは本っ当にわかりやすい 一目惚れなんて何回されたかわからないから、すぐに気付いた 僕に気付かれないように必死で我慢してるのが、すごく可愛い 触ったりしたらきっとすごく戸惑うんだろうなーとか思ってたら、勝手に手が動いた 『相変わらずくるの早いねー』 頭をなでてみる、と本人が気付かないほど小さく指が震えてる 『おっはよー!』 …危ない、ライトがこなかったらもうすぐで抱きしめちゃうとこだった ライトは、まだ自分の気持ちには気付いてないみたいだ 多分僕に自分の本性がばれてることも知らないんだろう 頑張って可愛い少年を演じている姿はとてもいじらしくて、何処か寂しい ばれていることを言って楽にしてあげることもできる …でもしないのが、僕の駄目なところだ 過去に僕はちょっといろんな人と遊びすぎて もう恋愛をゲームのようにしか思えなくて 誰かを本当に好きになったことも、なくて 今回はどうだろう?と思いながら見られている可愛くて可哀想な2人 好きって気付いてる分、ブラックが有利なのかな…?
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