プロローグ

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 苛立ちからかどうでもよくなったので、立ち去ろうとする。  後ろを向いて一歩踏み出そうと足を上げると。 ――ヴォン――  そんな音が聞こえ足を上げたまま辺りを見回す。 「ん?なんか後ろから引っ張っぱられているような…………」  後ろから磁石でひっぱられているような感覚がし、後ろを向くと。  さっきまでただの真っ黒な"固体"だったものが"気体"に変わり渦巻いていた…… 「うわぁ~!!」  秋羅はそのまま黒い渦巻きに吸い込まれるようにして消えていった。  秋羅がいなくなった後、その場の黒い渦巻きは消えていた……  人一人が消えたというのに周りは気に止める事なく、人が通りすぎていく。  元から誰もいなかったように……
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