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川下に向かって歩き始めて10分ほどたった頃
辺りをから
カサッ
という草が擦れる音が聞こえた。
「……なんだ?」
不思議に思って周りを見るが何もいる気配はない。
「気のせいか……ッ!?」
突然近くから狼の遠吠えのようなものが聞こえた。
そして秋羅が足を止めた瞬間、右側の茂みから大きな影が飛び出してきた。
秋羅はとっさに前に転がって避ける。
「なんだっ!?」
さっきまで自分がたっていた場所を見るとそこには狼にしては大き過ぎる怪物がいた。
怪物の形は狼そのものなのだが、毛は炎のように赤く大きさは2メートルという普通とは全く違う姿をしていた。
狼の目は赤黒く、今にも飛びかかろうと鋭く光っている。
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