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あれから数日が経った。
部活が終わり、帰宅時間になると、愛梨を見に行く。
それがどんきちの日常になっていた。
愛梨を見つけると、すぐさまに
「カァ、カァ!」
と鳴き、愛梨に自分がいるということを気づかせる。
すると、最近愛梨はどんきちに手を振ってくれるようになった。
それに返すかのように、どんきちも綺麗な黒をした翼を広げる。
それもが、日常になった。
ついこの前までは殺気に満ちた目で睨まれていたが、その逆にいつも愛梨が親友に接しているときのような優しげな表情をおくってくれる。
どんきちは幸せという感情に満ちていた。
『俺様ってなんて幸せ者なんだろう…。』
どんきちの目には涙が溢れていた。
まるで両想いになったのかのような錯覚に陥るほどに…。
『俺様、ちょっくら頑張っちゃお!』
どんきちは、そう決意をした。
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