2人が本棚に入れています
本棚に追加
体に違和感を感じた。
愛梨に虐げられたのにも関わらず、体の底から沸き上がってくる興奮。
痛みさえも快感に変わる。
『これってもしかして病気っ!?』
そう考えているうちにだんだんと心配になってきて、親友の、通称『モヒカン』に相談した。
しかし返ってきた言葉は、
「お前ってMなんじゃね?」
…だけ。
親にも相談したが、いきなりビンタされ、
「あなたをマゾに育てた覚えは無いわっ!!」
…そう言って俺様の前から泣いて姿を消してしまった。
Mって何っ!?
マゾって何っ!?
そんなマニアックな単語わかんねぇよぉ!
しかも相談しただけで泣かれた。
やっぱこれって重い病気なのかも…。
カラスは失恋や、親に泣かれた色々なショックで、考える事さえ辛いものになってしまった。
そんなカラスは気分転換に辺りを翔んでいた。
ー…何かあったら、あの青い空を自由に翔び回りなさい。そした、小さな事でも絶対に新しい扉が開くはずよ…ー
昔、死んでしまったカラスの祖母がよく言ってた言葉。
カラスはその言葉が体に染み着いてるせいか、こんな心境になったとき、無意識に翔んでしまっているのだ。
1時間近く空を翔んでいると、見たことがあるものが目に入る。
『あ、あれはっ…』
最初のコメントを投稿しよう!