“どんきち”

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体に違和感を感じた。 愛梨に虐げられたのにも関わらず、体の底から沸き上がってくる興奮。 痛みさえも快感に変わる。 『これってもしかして病気っ!?』 そう考えているうちにだんだんと心配になってきて、親友の、通称『モヒカン』に相談した。 しかし返ってきた言葉は、 「お前ってMなんじゃね?」 …だけ。 親にも相談したが、いきなりビンタされ、 「あなたをマゾに育てた覚えは無いわっ!!」 …そう言って俺様の前から泣いて姿を消してしまった。 Mって何っ!? マゾって何っ!? そんなマニアックな単語わかんねぇよぉ! しかも相談しただけで泣かれた。 やっぱこれって重い病気なのかも…。 カラスは失恋や、親に泣かれた色々なショックで、考える事さえ辛いものになってしまった。 そんなカラスは気分転換に辺りを翔んでいた。 ー…何かあったら、あの青い空を自由に翔び回りなさい。そした、小さな事でも絶対に新しい扉が開くはずよ…ー 昔、死んでしまったカラスの祖母がよく言ってた言葉。 カラスはその言葉が体に染み着いてるせいか、こんな心境になったとき、無意識に翔んでしまっているのだ。 1時間近く空を翔んでいると、見たことがあるものが目に入る。 『あ、あれはっ…』
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