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ロア「何なんだ、これは?」
ロアはそう言うとかなり距離を取った。
黄色い二つの目としばらくにらめあっていると、近くで爆音が鳴り、非常灯がついた。
その赤い光がロアの目の前にいるMSの正体を浮かび上がらせた。
そこにはコロニーを襲っている黒いMSと同じぐらいの大きさの白いMSが上半身を起こしていた。
ロア「何っ……」
ロアが驚いているとその白いMSが手を差し伸べてきた。
ロアがどうするか迷っているとさっきの黒いMSがこの建物に近づいてくる音が聞こえてきた。
ロアは迷う事無く白いMSの手に乗った。
そうするとコックピットへその手が動いた。
ロアは戸惑いながらも中へ入った。
シートに座ると、カバーが閉まった。
そして暗かったコックピットがモニターや機器類の光で明るくなった。
?「君はロア・ヴィスだね。僕はクロサス。」
何処からか声が聞こえてきた。
ロア「この声は何だ?」
クロサス「僕の事?僕はこのMSだよ。」
ロア「MS?MSって喋ったか?」
クロサス「まぁ細かい事は後で。もう近くに来てるよ。」
ロア「えっ?でもどうすればいいんだ?操縦なんてやった事無いぞ!」
クロサス「あぁ、そうだったね。なら少しごめんね。」
クロサスがそう言った直後、強い痛みが頭を駆け巡った。
ロア「うっ!な、何なんだ…よ…」
痛みが治まるとクロサスが言った。
クロサス「ごめん。でももう大丈夫。操縦は出来るはずだよ。」
ロア「本当だ。分かる!」
ロア「このMSの名前は何だ?」
クロサス「CRS-001 クロサスガンダム。」
ロア「ありがとう。クロサス行くぞ!」
ロアはそういうと機体を立ち上がらせ近づいてきた黒いMSをロックオンした。
黒いMSは戸惑ったように動きを一時止めた。
ロアはその時にペダルを踏み込み、ビームサーベルで斬り掛かった。
右腕と右足を切り落とし、メインカメラを突き刺し、動きを止めたのを確認すると、ビームライフルでロックオンしてきた他のMSのメインカメラを撃った。
コロニーにはあと一体MSがいたが、そのMSはコロニーの壁に穴を開けて外へ出た。
そのMSを追って外へ出ると、そこには、一隻の戦艦と多くのMSがクロサスに銃口を向けていた。
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