44人が本棚に入れています
本棚に追加
「…まだ、分からない…」
「そうですか…」
「しかし、騎刃君が狙われているのは確かそれに…玄侍さんを倒すほどの強さ…」
「……先生…玄侍さんも…強かったですか?」
「えぇ…玄侍さんは元王族守護隊隊長だったからね」
「!!?」
王族守護隊とは王族を守る為だけに作られた隊で個々の戦闘力は恐ろしく強いらしい。
「王にも勝らずとも劣らぬ発言力もあったですし」
「……仇を取らなくちゃ…」
騎刃は虚ろな目をして無機質な声で言った。
「騎刃君、気持ちは分かるけど…玄侍さんはそんなこと望んでない」
「嶽光先生に僕の何がわかるんですか!?」
「…………」
嶽光先生は黙り込んでしまった。
「騎刃っ!」
龍は騎刃の胸ぐらを掴んだ。
「やめなさい…」
「……はい」
龍は騎刃の胸ぐらから手を離す。
「もう……ほっといて下さい…」
騎刃はそう言って部屋を出て行った。
騎刃はそのまま自分の部屋に向かう。
「騎刃っち!」
前から亜璃奈が来た。
「…何ですか?」
「騎刃っちのおじいちゃんがっ!」
「もう知ってます…」
「……そっか…」
「僕やることあるので」
最初のコメントを投稿しよう!