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『いいか?、チョン。今回警護にあたる人物は、国賓中の国賓だ。身辺警護はもちろん、王子達の仰る事に逆らわないよう。くれぐれも失礼の無いように。いいな?。』
スーツについた小さな埃をはたきながら部屋を出る。
警護する相手はいつも国の主要人物だ。失礼が無いようにするというのは言わずものがな。
しかし、『逆らうな』とは少々きな臭い。
事前に受け取ったファイルでは小国の王族で観光と医療事情の視察に来る、とのことだった。
其処まで優遇する意味が分からなかった。
しかし、仕事は仕事。
いつも通り、賓客を守り任務を遂行するだけだ。
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