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何と形容すれば良いだろうか。
純白の部屋に、機械がズラリと並んでいるのだが。
その機械というのが特殊な形をしていて、映画などで良くみる人工冬眠用のカプセルみたいな奴だ。
卵形のカプセルに、コードが何本も刺さっている。
「えーと、今空いているボックスはと。
…………7番と4番か。
さてと。」
と、上司のお姉さんは僕たちの方を向いて。
「君たち、4と7ならばどっちが好き?」
と、まるで脈絡の無い質問をして来た。
ふむ。
4は死に通じて不吉だし、ラッキー7の7かな。
と、平凡に考えて
「僕はな「私は7です!」
割り込まれた。
抗議しようと巻菜さんの方を見た。
…………………………。
「僕は4です。」
駄目だ。
全く譲る気がなさそう。
とにかく、僕たちが答えを出すと。
お姉さんは少し笑って。
僕たち二人をそのカプセルの中に入らせた。
途中、「これ人間の霊魂に使って大丈夫だった…………よな?」
という不吉な呟きが聞こえたので、流石に止めてもらおうと思ったが。
ま、良いか、どうせもう死んでいるんだし。
と、ポジティブなようで実はめちゃくちゃネガティブな事を考えながら、僕は大人しくそのカプセルの中に入った。
…………巻菜さんは、好奇心に目を輝かせながら嬉々として入っていたけど。
「…………よし。
じゃあ、目を閉じて。
「ポチッとな♪」
と、やたら軽いさっきの土下座男の声がいきなり割り込んで来て。
僕たちは、上司のお姉さんの怒声と土下座男の悲鳴をBGMに意識を失った。
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